2019年9月30日

1.「出版物販売額の実態」  とは?

「出版物販売額の実態」とは、

世の中の出版物が、読者のもとに届くまでには

どのようなルートをたどっているのか❝ルート別販売額❞ や、

どのようなタッチポイントが接点になっているのか ⇒ ❝タッチポイント別市場規模❞ を

調査し推定販売額を算出、掲載している資料です。

1974年から毎年発行しており、かれこれ45年の歴史があります。

また、❝都市別の書店数に本の売場坪数❞ や ❝都市別の出版物販売額❞ 、

❝人口1人当たりの年間出版物購入額❞ も掲載しており、

出版業界の今を捉えるにはぴったりの1冊です。

2. 書店数と本の売場坪数から 見てみる

まずは、全国の書店数

2018年度の書店数は、全国で9,692店 (前年比94.8%) と、ついに10,000店を切りました。

下のグラフを見ていただくとわかる通り、ここ5年では一番の減少幅となっています。

それに伴って、本の売場坪数

本の売場坪数も、82万4,579坪 (前年比96.4%) となっており、

こちらも、ここ5年で一番の減少幅となりました。

そんな中、本の売場が増えている県が

前段で、2018年度は、全国の書店数と本の売場坪数がここ5年で一番の減少幅であったとお伝えしましたが、

そんな中でも、本の売場坪数が増えている県もありました。

それは、「長崎県」「三重県」「奈良県」「佐賀県」「鳥取県」「秋田県」の6県

増床坪数はそれほど大きくないものの、本の売場坪数が増えたということは、

読者のみなさまとの接点が増えたということであり、心うれしいですね。

次は、少し見方を変えて、

1書店当たりの販売額と本の売場坪数の10年推移を見てみましょう。

1書店当たりの販売額

1書店当たりの販売額は、9,755万1千円(前年比97.3%)で、

10年前の1億1,403万1千円に比べると85.6%まで減少しました。

対して、1書店当たりの本の売場坪数

1書店当たりの本の売場坪数は85.1坪(前年比101.7%)と、

10年前の72.5坪に比べると117.4%まで増加しており、書店の大型化傾向がうかがえます。