2020/3 出版流通学院

書店で働き始めの最初の仕事はレジ会計業務が中心になります。
そのうち慣れてくると、入荷した商品を書棚へ陳列する品出し(配架とも言います)をするようになります。

その時に悩むのが、「この本は何のジャンルで、どこの書棚に陳列するんだろう?」です。

今回は自分が不得意ジャンルを陳列する時に参考になるC分類のお話です。

日販出版流通学院_C分類

C分類は書籍の商品の分類番号の事

出版業界では、すでに1970年代にはコード管理が始まっており、1980年から現在の日本図書コードとしてISBN+C分類+価格という形態で普及してきました。

書籍の背表紙にあるバーコードは1990年に「書籍JANコード」としてスタートしたもので、この2段のバーコードに上記のISBN、C分類、価格の情報が入っています。

このC分類は4ケタの数字で、1ケタ目が①販売対象、2ケタ目が②発行形態、3と4ケタ目が③内容と、3つの情報で構成されています。

日販出版流通学院_日本図書コード

C分類表はページの最後の方です▶

特に③内容の箇所が商品分類の詳細に当たるコードで、現在66の分類が使われています。

ちなみに、コミックスとムックにも書籍JANコードがついていますよね。書籍ではないのに、と思ったことありませんか。
この理由は、書籍と同様に長期間にわたる流通(取り寄せ注文など)に対応する必要があるので、書籍ではないがつけるルールになっているのです。コミックスは1993年、ムックは1997年から適用されています。

分類番号は出版社がつけている

意外と知られていない事ですが、C分類は出版社がつけています。

例えば①販売対象についていうと、メーカー側としては一般的に販売対象は広い方が良いと考えるので、[0一般]をつけますよね。反対に、専門職の人向けという認識なら[3専門]とつける事になります。

さらに③内容では、出版社がこのジャンルにおいてほしいという要望も入っていると思います。

[③内容]で使われている66の分類は、時代に適していないこともあり、「C分類は正確ではない」という意見もあります。

書店の棚の分類は、売場規模の大小、チェーン店のルールなどによって、分類の数や名称も組み合わせ方も変わってきます。
小規模店だと「実用書」という一つのジャンルが、大型店だと「婦人家庭」「趣味」に分かれるという感じです。

すべての書店に適応できる統一的な内容番号を決めることは無理ですよね。

次に、C分類が目安になる場面などとご紹介します

C分類表はページの最後の方です▶

C分類が活躍する場面

特に活躍するのは、自分が苦手なジャンルや専門書の仕分けの時です。例えば、下記のようなケースです。

a.専門書自体がわからない
C分類は専門書の大分類と中分類の目安になります。
例えば、大分類が自然科学という棚が3本あったら、その中にはどのような中分類に分けるでしょうか。

C分類の③内容の3ケタ目[4自然科学]の次の4ケタ目を見ると、総論、数学、物理学、化学、天文地学、生物学、医学薬学とあり、番号をベースにすると専門書の中分類を作ることができるんです。

このようにC分類の③内容には専門書の大分類が、哲学心理宗教、歴史地理、社会、自然、工学、産業、芸術、語学の8つあることなります。

 

b.この書名テーマ、どっちかわからない
書名に「センサー」とついている商品があるとします。
「センサーとあるから全部同じところに並べる」というのも考えものです。
なぜなら、センサーには電子関係や機械系などがあり、それぞれ使用する人の職業も違う場合があります。
つまり、同じところに置いてしまうことで
販売機会を失う可能性もあるのです。

そういう時、C分類③内容が[53機械]になっているか、[55電子通信]かで、適する場所に陳列することできます。

また、小説とエッセイの目安にも使える場合がありますよ。
「そんな違いはわかるでしょ」と思われかもしれませんが文芸を読まない人にとっては、表紙や作家を見てもわからないんですね。そういう時は、エッセイの目安を[95日本文学評論随筆]にするのも一つの方法です。

C分類表はページの最後の方です▶

不便なこともあるC分類

人文書には精神世界やスピリチュアルという分類があるのですが、C分類の③内容にはありません。どの番号がふられるのでしょうか?

[10哲学]や[11心理学]が振られていることが多く、分類番号だけでは判別できないことが多いジャンルの一つです。

また、[23伝記]には歴史上の人物もあれば、経済界や政界などの人物伝も入ってきます。
「田中角栄」の人物伝なら、政治学に入れるところの方が多いのとは思うのですが、どうでしょうか。

さらに多いのが、4ケタ目が[0]の総記がついている商品です。
やはり1冊ごと目次を確認しなければならず、目安にならないケースですね。

まとめ

これから書店スタッフになる皆さん、C分類は便利な点も不便な点もあります。
しかし、これらを知って、実際の本のC分類や商品内容を見ていくと、商品知識がついていきますよ。
(C分類を目安にしたジャンル仕分けはあくまでも目安です。店舗の分類方法はそれぞれのルールに沿ってください)

なお、弊社では『日販ビジネスデータブック』、『書店員ハンドブック』の表2にC分類表を掲載しています。
当冊子もポケットサイズなので、売場整理の際にも携帯できます。是非、ご参考ください。

『日販ビジネスデータブック』商品概要 ▶
『書店員ハンドブック』商品概要 ▶

お客さんの立場から書棚の分類をみるのも楽しいものですよね。C分類表を(ちいさく、こっそり)広げて、本のコードみてはどうでしょう。
今日も書店に行ってみよう。

C分類表

①販売対象 ②発行形態
0 一般 0 単行本
1 教養 1 文庫
2 実用 2 新書
3 専門 3 全集・双書
4 検定教科書他 4 ムック・カレンダー・日記・手帳・その他
5 婦人 5 辞典・事典
6 学参Ⅰ小中学生対象 6 図鑑
7 学参Ⅱ高校生対象 7 絵本
8 学参Ⅲ中学生以下対象 8 磁性媒体など
9 雑誌扱い 9 コミックス
③内容-大分類 中分類 ③内容-大分類 中分類
00 総記 総記          30 社会科学 社会科学総記     
01   百科事典 31   政治含む国防・軍事
02   年鑑雑誌 32   法律
03   33   経済財政統計
04   情報科学 34   経営
05   35  
06   36   社会
07   37   教育
08   38  
09   39   民俗民族
10 哲学心理宗教 哲学 40 自然科学 自然科学総記
11   心理 41   数学
12   倫理 42   物理学
13   43   化学
14   宗教 44   天文地学
15   仏教 45   生物学
16   キリスト教 46  
17   47   医学薬学
18   48  
19   49  
20 歴史地理 歴史総記 50 工学・工業 工学工業総記
21   日本歴史 51   土木
22   外国歴史 52   建築
23   伝記 53   機械
24   54   電気
25   地理 55   電子通信
26   旅行 56   海事
27   57   採鉱冶金
28   58   その他工業
29   59  
③内容-大分類 中分類 ③内容-大分類 中分類
60 産業 産業総記 80 語学 語学総記
61   農林業 81   日本語
62   水産業 82   英米語
63   商業 83  
64   84   ドイツ語
65   交通通信業 85   フランス語
66   86  
67   87   外国語
68   88  
69   89  
70 芸術・生活 芸術総記 90 文学 文学総記
71   絵画彫刻 91   日本文学総記
72   写真工芸 92   日本文学詩歌
73   音楽舞踊 93   日本文学小説
74   演劇映画 94  
75   体育スポーツ 95   日本文学評論随筆その他
76   諸芸娯楽 96  
77   家事 97   外国文学小説
78   日記手帳カレンダー 98   外国文学その他
79   コミック劇画 99  

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