2020/4 出版流通学院
街にはいろいろなお店がたくさんあって、書店もそのひとつですよね。
街をぷらっと歩きながら、お店の外でも中でも「おっ!なんだ♬」「なんだかよさそうだぞっ!自分好み♡」と足をそちらに向けたり、商品に手を伸ばしたりすることってあると思います。
最初は、入るつもりも、買うつもりもなかったのに、ついつい 。。。
そんな「ついつい 。。。」を生みだす、知って得するお店のワザについて、書店員さんへお届けします。
VMDとはなにか?
はっきり言って、私は「 ついつい 。。。 」多めの「出逢ってしまったからさっ」をしがちです。
その出逢い、偶然と思っていたのに!実はコレ、お店の工夫。
いや、戦略に、もうしっかりがっつりはまっているというわけ、
そのワザの名前は “ VMD ”。
VMDとは「Visual Merchandising(ヴィジュアルマーチャンダイジング)」の略で、日本語にすると「視覚的な販売計画」となります。
それって「 “ デコレーション ”ってこと?」「何が違うの?」と思うでしょう。
デコレーションとVMDは違います。
・デコレーション ➡ 美しく飾り付けて、見せるためのディスプレイをすること、その目的は「見てもらう」こと。
・VMD ➡ 視覚的効果によって、お客さんが商品を選び、買ってもらうこと、その目的は「販売する」こと。
商品の見せ方を計画的かつ理論的に考え、魅力的に並べるための手法、それがVMDです。
加えて、VMDは、センスや技術ではなく、「しくみ」なので、法則性やコツさえつかめば、どんな規模・どんな立地のお店でも効果的に実践することができます。
次からは、そんなVMDの手法を使って、どんな売場でも、今すぐ簡単に実践できるポイントを3つお伝えします。
今すぐ簡単に実践できる3つのポイント
お客さんの目線で、見やすく、選びやすく、買いやすい売場を作ることが大切なVMD。どんな売場でも、今すぐ実践できる3つのポイントはこちら。
ポイント① 一番売りたい商品はセンターに!
ポイント➁ 一番売りたい商品の色の面積を大きく!
ポイント③ 商品は絞り込んで!
これら3つのポイントについて、Before / After の写真を使って説明します。
写真をよーく見ると、出版流通学院の発行物しか並んでいないところは、ほらね。
勝手に使っちゃうと色々あるので、ご了承くださいませ。ではでは。
ポイント① 一番売りたい商品はセンターに!
Beforeでは、イチオシ商品を左端に並べていましたが、Afterでは、ずずっと真ん中に移動させました。
なんで? 人が、パッ!と目に入る場所は真ん中だから。
ポイント➁ 一番売りたい商品の色の面積を大きく!
Beforeでは、イチオシ商品を一列、種類ごとに並べていましたが、Afterでは、二列にし、更に、色調の似ている冊子を隣に並び変え、色の面積を大きくしています。
なんで? 人が数メートル先から視認できるのは、色だけだから。
ポイント③ 商品は絞り込んで!
Beforeでは、イチオシ商品を一列、種類ごとに並べていましたが、Afterでは、三列にし、更に、バックナンバーや判型が異なるものを除き、並べている商品の数を絞りました 。
なんで? 並べられている商品の数が多いほど、本当に売りたい商品にお客さんのピントが合わず、買ってもらえないから。
今回紹介した3つのポイントのように、お客さんに視覚で訴え、商品を選びやすく、買いやすい陳列手法は、出版流通学院の下記セミナーでも学ぶことができますよ。
講師は、VMDコンサルタントの内藤 加奈子先生。
今すぐ簡単に実践できる3つのポイントはどうでしたか?
ちょっとしたポイントに習って並べ方を変えるだけで、パッ!とイチオシ商品に目がいくようになりませんか?
本当に不思議なものです。
「これならすぐできるし、早速!」と思ってもらえたら嬉しいです。
そうして、お客さんが商品を手にしてくれたなら、より嬉しさ倍増です。